土の中の力持ち その3ーコラムー
桜が開花し始め、いよいよ春ですね。
一足早く咲き始めた水仙は、もう満開状態。
暖かくなってくると、花だけでなく、人間も開放的な気分になって、何故かウキウキしますよね。
さて、
今日は、前回に引き続き、腐植の働きのお話をしたいと思います。
前回、前々回から、腐植には、
1.団粒構造の促進
2.保肥力向上
3.毒性の緩和と消臭力
があることをお話してきました。
今日はいよいよラストパートです。
4.土壌のpH調整と連作障害防止
これも、腐植の基本構造から。
pHは水素イオン(H+)の濃度から計算するので、陽イオンをキャッチする性質がある腐植は、土壌に過剰な水素イオンがある状態になるのを抑えてくれます。
pHは、数値が小さいほど酸性が強く、水素イオン濃度が高いです。
弱酸性から中性の環境を好む植物が多いので、腐植が土壌にあるだけで、酸性化を抑制してくれるのはありがたいですね。
それから、
同じ場所で同じ植物を育て続けると連作障害が起きることは有名ですが、連作障害の原因の一種として、植物自体が出す生育阻害物質があります。
この物質は、他の種類の植物の成長や発芽を妨げるために出すのですが、自分自身の生育も妨げてしまうという側面もあるのです。
腐植は、こんな困ったちゃんな物質もキャッチ、その身に閉じ込めて、新たな植物に影響を及ぼさないようにしてくれる優れものです。
キャッチの過程は、3(前回コラム参照)の場合と同じ。

ちなみに、土壌の酸性化も連作障害の一つなので、こちらもダブルの効果ですね♪
5.植物の栄養吸収補助
植物の栄養は、三大要素の窒素、リン酸、カリウムや、多量要素のマグネシウム、カルシウム等々がありますが、植物は、これらの物質をそのままでは根から吸収できず、イオン化したものでないと取り入れることができません。
そこで、前回から見てきたとおり、上記の元素または分子のイオンをがっちり掴んだフルボ酸(腐植)が、イオン交換性の機能により、これらの元素または分子を陽イオンとして開放します。
これで、植物が吸収できるようになるわけですね。

この陽イオンをがっちり掴む力をキレート力というのですが、

キレート:イメージ図
同じく腐植でありフルボ酸より体の大きいフミン酸は、このキレート力で有毒物質を掴んで離さず(3)、植物の根から吸収されるのを抑えてくれます。
これは、植物だけでなく、人間に対しても同様の働きがあって、腸管から有毒物質が吸収されるのを防いでくれるそうですよ。

フミン酸推定構造(H.R.Schulten et al. Naturwissenshaften. 1993:80;29-30)
理由は、フミン酸の体が大きい(分子量:10,000~100,000)ので、細胞膜から浸透できないということのようです。
さて、
3回に渡り、腐植の働きについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
小さな小さな腐植君は、本当に優秀な働き者でしたね。
どうぞ皆様の土地に、腐植君をお迎えしてあげてください。
きっと植物が喜ぶと思いますよ。
ちなみに言い忘れましたが、腐植の中のフミン酸は土壌の微生物を活性化するので(前々回コラムの1.参照)、発酵も促進してくれます。

堆肥作りに最適ですね。
結論: もうほんと、色々植物の栽培に最適なんです(笑)
そんな腐植と同時にミネラルも豊富に含まれているタナクラクレイを使えば一石二鳥♪

自信を持っておすすめします。
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